中日新聞・東京新聞インタビュー

あけましておめでとうございます。今年は「おめでとう」と書くのがためらわれる、という年賀状をいただき、ほんとうにその通りだなあと思ったものでした。でも、こんな時だからこそ、とびきり素晴らしい夢や暖かい望みを抱き続けたいとも思います。願えばかなうというものではないけれど、願わなければ実現することはないから。皆さまにとって今年が良い年でありますようにと、心からお祈りしています。

新刊「終わり続ける世界のなかで」について受けたインタビューが1月8日付中日新聞東京新聞朝刊に掲載されました。
インタビュアーの稲葉千寿記者は同世代の女性の方で、ラストシーンに共感して取材を申し込んでくださったとのこと。
この話は「みんなが一人」「一人はみんな」という相反する命題を両方とも否定しない、厄介な構造をしているので、書くのも難しかったですが、インタビューをするのも的が絞りにくくて難しかったのでは、と思います。それを「何を信じ、どう生きていくか」というタイトルでまとめていただきました。
以下は記事の終わりの部分です。


中日新聞東京新聞 2012年1月8日読書面「この本 この人」より

「インカに託して描いた終末論を、今回は日本を舞台に書きました。最近、マヤ暦では二〇一二年に世界が終わるという説がはやっていますが、また本気で不安に思っている若い人がいると思うと胸が痛みます。それにマヤ暦はまた始まる。循環なんです」
青春小説、哲学小説とも呼べるが、担当編集者は「ジャンルに乗せずに原形で出した」。人間存在、現代の救いなどのテーマに挑んだ壮大な小説だ。

追記(1月22日)
読売新聞1月17日朝刊の「エンターテイメント小説月評」(佐藤憲一氏)でも、「終末論信じた世代の『闇』」として「終わり続ける世界のなかで」が紹介されました。

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