『小さき者たち』発売
2月20日、早川書房から『小さき者たち』が発売になりました。
わたしにとっては、初めての異世界ファンタジーになります。
舞台の参考にしたのは、ペルーの乾燥地帯。ナスカへ行ったときは、地上絵をみるためにセスナに乗ったのですが、そのあたりの家の内部が全部、見えてしまう。雨が降らないから屋根がなかったのです。
その昔、梅雨に「雨ばっかりでやだー」と文句を言っていたところ、祖母に「なに言っとるだ。雨が降らなんだら、稲が育たんで困るがや」と、たしなめられました。
切実に雨を求める世界と、そこで生きる少年たちの話です。
*
・「小さき者たち」 2020年2月(早川書房)
・電子書籍版 2020年2月(早川書房) 各電子書店
装画は とびはちさんです。
[出版社の内容紹介]
子どもの命の尊厳を描いた〈生きるためのファンタジイ〉
死者が悪霊にならないように見守る〈家守〉──その父を誇りに思い9歳の少年モチカは後を継ごうとするが、ロディヨナ家によって父と引き裂かれてしまう。時は過ぎ、15歳のモチカは、国中の少年が大神殿に集まる〈神様の試練〉で己の命に関わる運命と対峙する。