最近、読んだ小説から

・「煌夜祭多崎礼 ISBN:4125009481
第2回C★NOVELS大賞受賞作。少しずつ人間関係のつながりが読み解ける構成の妙にひかれて、一気読みしてしまいました。十八諸島輪界という設定がとても魅力的だったので、この世界で起きる別のストーリーが読みたいなと思ったのですが、主筋である仮面の語り部の話は見事に閉じているので、この世界はこれで終わりなのかもしれませんね。


・「ひとりっ子」グレッグ・イーガン(著)、山岸真(訳) ISBN:415011594X
古代インドの話を書くために仏教について調べて以来、何を読んでも仏教思想に重ねてしまうせいか、全編、無我と諸行無常について語られていると思えて仕方ありませんでした。(佐藤亜紀さんの評論「小説のストラテジー」も、空と縁起を連想しつつ読んだほどなので、この癖、かなり重症かもしれません)

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