最近、印象に残った小説

・「蒲公英草紙―常野物語」恩田陸 ISBN:4087747700 
この世には邪悪なものなんて存在しないのかも、と思わせてくれる村の雰囲気が素敵。お屋敷の居候さんたちが個性的で面白く、彼らのエピソードをもっと読みたいと思いました。西洋画と日本画に表れる、ものの捉え方の違いの話とか。


・「神と野獣の都」イサベル・アジェンデ(著)、宮崎寿子(訳) ISBN:4594049850
精霊たちの家」「エバ・ルーナ」のアジェンデがアマゾンを舞台に書いた少年冒険小説なら、ぜひ読まねばと思って手にとりました。野獣の都へむかう道中は「神州纐纈城」の洞窟くぐりを連想させる箇所があったりして、イメージ豊か。それに、邦題にある「神と野獣」の正体には、すごーく納得。○○○○○の親戚なら、驚異的な記憶力があってもおかしくないな、と思えるので。とても魅力的なケイト(主人公の祖母)にはもっと活躍してほしかったです。

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