第21回日本ファンタジーノベル大賞授賞式&競作プロジェクト続報

12月3日、日本ファンタジーノベル大賞授賞式&お祝いパーティへ出席してきました。以前の授賞式は九月だったり、十一月だったりで、受賞作刊行はその後だったのですが、今回はすでに受賞作が本になっていたので授賞式前に読むことができ、受賞者のお二人に感想を直接、お伝えできてよかったです。
二次会では、例年になく、新旧の受賞者一人一人が今後の抱負を述べたり、日本ファンタジーノベル大賞について新潮社や他社の編集さんが語ったりという時間があって、大変、盛り上がりました。
パーティの際、大森望さんから「NOVA1---書き下ろし日本SFコレクション」(河出文庫)を見せていただきました。以前お伝えした競作プロジェクト(こちら)から北野勇作さんの「社員たち」と藤田雅矢さんの「エンゼルフレンチ」、斉藤直子さん「ゴルコンダ」*1の三作が収録されています。「ゴルコンダ」は、デビュー作「仮想の騎士」でもカザノヴァの軽妙な関西弁などにその片鱗がうかがわれた斉藤さんのユーモア全開の快作です。

*1:作品紹介では受賞後第一作となっていますが、小説誌掲載作としては室町時代を舞台にした「異形の子」(「小説宝石」2002年6月号)があります。斉藤さん、雑誌掲載は作歴に入れないものと考えて、大森さんにお伝えしなかった模様……。

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