新年にあたって

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年は「ひなのころ」を刊行することができ、「クロニカ」「アマゾニア」のときとはまた違った感想、反応をいただけて、嬉しかったです。

教材として使いたいというお話をもらったこともそうですが、複数の図書館から朗読テープの作成許可を求められたのも初めての経験でした。「ひなのころ」はわたしの作品のなかでは短い方ですが、それでも原稿用紙で400枚程度あります。文章の調子を整えるべく、書きながら自分で声に出してみたりもするのですが、1枚2枚読むにもけっこう労力がいるもの。それを本一冊まるまる読み通すというのは大変なことだと思います。完成したテープを聴きながら、わたしの作品にそれだけの力と時間を注いでくださった方がいらっしゃることをしみじみとありがたく思いました。（が、しかし、自分が書いた文章を耳で聞くと、どうしてこう、恥ずかしいというか面映ゆい気持ちになるんでしょうか。聴きながら、「キャー」とか「ワー」とか叫んでました）

さて、長篇四作目となる次作は現在、執筆中です。楽しんでいただける作品になればと思っています。