日刊ゲンダイ

早くも明けて8日がたってしまいました。去年はほんとうに災害つづきの大変な年だったので、今年は穏やかな年になるよう祈っています。このページは、今年ものんびりペースで更新していきます。よろしくお願いいたします。

さて、1月7日号の日刊ゲンダイに「アマゾニア」の著者インタビューが載りました。

女の部族のてんやわんや騒動記をつうじて、いったい、何を言いたかったのか。たぶん、みんなが幸せになれるなら何でもあり、と言いたかったと思うのですが(って、作者がそう言い切っていいのか)何でもありってことは何でもありってことなので、結局は何を言ってるってわけでもないしなあと、インタビューの間中、話している当の本人が時々、メビウスの輪のなかにはまり込んでおりました。

それをインタビュアーの清水直子さんがすっきりまとめてくださってます。清水さん、同席してくださった中央公論新社の編集さん、ありがとうございました。このインタビュー、もしかしたら、こちらのブックレビューに転載されるかもしれません。(「クロニカ」の時には転載されていたので、ご紹介しておきます)

それから、友人が教えてくれたのですが、「落合恵子のブッククラブ」(クレヨンハウスの情報紙「Woman's EYE」12月号)で「アマゾニア」がセレクトされていました。(Aさん、Yさん、ありがとう)

年末年始に読んで印象に残った小説

めずらしく恋愛色の強い小説ばかり読んでました。
・「四畳半神話大系森見登美彦 ISBN:4872339061
もてない、もてないと言いながら、結局、かわいい明石さんをゲットする幸せ者の主人公のお話。「人の不幸で三杯飯が食える」小津くんの悪行三昧記とか、サイドストーリーも読んでみたくなる話でした。


・「泣き虫弱虫諸葛孔明酒見賢一 ISBN:416323490X
さすがに、この小説は歴史物のつもりで読み始めたんですが、なんと、これも大恋愛歴史小説でした。ロボットオタクの奥さんにめろめろのとろとろになっちゃう孔明くんがかわいい。


・「恋人たち」フィリップ・ホセ・ファーマー ISBN:415010378X

SF版「侍女の物語」+「誰がために鐘は鳴る」のラストってことで。(あ、ネタバレかな)


・「百年の恋」篠田節子 ISBN:4022643161

神鳥−イビス」で主役二人の関係を楽しんだクチなので、この作品もその延長戦のようなつもりで読みました。今回はモンスターが朱鷺じゃなくて、ヒロイン自身だったりするんですが。(便器割っちゃうんだもんなあ。いや、ほんとは美人さんなんですけど)


・「半身」サラ・ウォーターズ ISBN:4488254020
監獄と交霊会と貴婦人の話です。ミステリーをラストから先に読む悪癖を後悔したことはあんまりないんですが(犯人がわかってからでないと、おちついて読めないので)この作品は心底、後悔しました。

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